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ディズニーランド、7万人の安全守ったアルバイト(日経Web)の写し [東日本大震災]

オリエンタルランド、大震災企業はどう動いた

2011/4/15 22:07の記事です。

■浦安市と独自に備え

 3月11日。TDRを運営するオリエンタルランドで危機管理を担当する副社長、砂山起一(63)は出張中の米ロサンゼルスで一報を聞いた。状況把握でかけた国際電話の通話先は「ECC(エマージェンシー・コントロール・センター)」と呼ぶ危機管理チームだ。

 技術や運営、セキュリティーなど各部から集まったメンバーがオペレーション室に集まり、社長の上西京一郎(53)が本部長席に座った。アトラクションやショップ、レストランの数は2パークで230近く。これを7つのエリアに分け、緊急電話や無線を使って細かな指示を飛ばした。

 海外のパークと統一の震災マニュアルはあるが、地震国ゆえの備えに力を入れてきた。それが2008年策定の「地震対策基本計画」だ。国による首都直下型地震の被害想定の見直しを受け、浦安市の協力で作った特別マニュアルを今回初めて発動。ECCは直ちに「地震対策統括本部」へと姿を変えた。隣接の駐車場で液状化は起きたが、パーク内の被害は軽微でけが人もなかった

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■臨機応変に対応も

 「ゲストと従業員の安全を最優先に」。上西の意を受けた統括本部は来場者の屋外避難を終えた夕刻以降、想定外の対応を相次ぎ迫られる。

 突然の雨と東京湾からの寒風。震えて広場に座り込む親子連れや高齢者らに、ほどなく売り物のレインコートを配った。その時点の滞在者は約5万5000人。数は到底、足りない。ビニールシートや大型のポリ袋、タオル、風よけの段ボールなど当座をしのぐ品々をかき集めた。

 翌日まで続いたJRの運休も大きな誤算。アスファルト道路や歩道の陥没などパーク外の液状化被害を考えれば、とどまっていた方が安全だが、その時点では知るよしもない。来場者のいら立ちの声に押し切られる形でパークからの退出を認めざるを得なかった

 誘導を終えたのは午後11時すぎ。園内に残った約2万人が一夜を明かす。備蓄の非常食で十分賄える。ガスが復旧した12日未明には温かいスープやホットドッグを全員に配った

 30分おきに外周道路の状況を歩いて確認した社員。砂山の指示で駐車場の補修工事の手配に奔走した社員……。来場者に事故があってはならない。統括本部の下で出番の6000~8000人が夜を徹して動いた。その中で、砂山は笑顔と丁寧なあいさつで接したキャストの頑張りをいの一番に挙げる。

 何百人もが夜を過ごした園内のある施設。シャンデリアの下に立ったキャストが「僕はシャンデリアの妖精。何が起きても皆さんを守ります」と言って笑いを誘った。余震によるシャンデリアの落下を恐れて配置していたキャストが、機転を利かし、近づけないようにしたのだ。

 開園前や閉園後の時間を使った防災訓練は大小合わせ全体で年間160回余。社員並みのプロ意識が自然と働く。

 砂山が帰国した3月14日から、社内は営業再開に動き出す。液状化で土砂が積もった駐車場も大事には至らなかった。

 4月1日の入社式。砂山は21人の正社員にこう訓示した。「マニュアル企業のイメージが強いが、応用の利く集団になってほしい」


素晴らしいですね。JR東日本は、駅構内から乗客を追い出してましたね。この機転がきくことまでをも教育している。それもキャストと呼ばれるアルバイトにまで。オリエンタルランドは、このような社風をも含めて、お客様とキャストの安全を第一に考えている素晴らしい企業だと思います。


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